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先日のセッションが、
とても印象深かったので、シェアします。こんにちは。ココロとカラダの鍼灸師、

まちむら尚美です。

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『探しものはなんですか?』

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彼女の来訪のきっかけは、

”首から背中にかけての痛み”でした。

ご存じの方も多いかもしれませんが、

鍼灸師である私の専門は”ココロ”。

(は???)

『鍼灸師なのに、

ココロが専門とは、コレ如何に???』

首をかしげるアナタのために、

ちょいと引用。

“The body, like everything else in life, is a mirror of our inner thoughts and beliefs. by Louise Hay.”

(”人生におけるすべてと同様に、カラダは思いや信念を映し出す鏡である。ルイーズ・ヘイ”)

ココロの師と仰ぐ、Luise Hayの言葉です。

この言葉が意図するように、
悩みの原因となるココロの痛みを

筋肉反射で探りつつ、
鍼治療するのがワタシ流。

お悩みが、

痛みだろうが、

不眠だろうが、

更年期だろうが、

はたまた、

お金だろうが、

仕事だろうが、

パートナーシップだろうが、

その奥を掘り下げてみると、

ほぼほぼ、”ココロの傷”が原因です。

で、本題の彼女の場合。。。

大学で教鞭を振るう彼女の

ストレス要因を聞いてみると、

  • ”クラスの準備が忙しい”
  • ”生徒に時間がさけない”
  • ”成績をつけるのがしんどい”

ところが、よくよく掘り下げてみると、

10歳の頃に母親を亡くし、

続けて、学生時代に父親を亡くした。

そのせいか、

実家にいる姉妹と離れたココで暮らす日々がツラい

ことが治療の中で、わかってきました。

東海岸出身の彼女にとって、ここ、南カリフォルニアの

暑くて、乾いた気候は、苦痛でしかない。

そんな彼女との治療が、半年ほど過ぎた先日。

痛みが楽になってきたというので、

今日は何にフォーカスする?と聞いてみると、

”大好きな自然を堪能したくても、ココでは決して、
実家の”大好きな森”が見つからない。

探せば探すほど、ますます切なくなる。”

というのです。

(なるほど。。。)

『その大好きな森って、どんな森?』

『うす暗くて、深くて、すべてを包み込む。

安心感と一体感を感じる場所。』

その時に、筋肉反射を伝える彼女の手が大きくぶれました。
(もしかして…)

大好きな森と、亡くなったお母さんと、
どこかでつながってない?』

『???』

『お母さんについて、何を覚えている?』

『小さかったので、何も覚えてないです』

『五感で何か、覚えてない?

お母さんの匂いとか声とか。手の感触とか?

お母さんが着てた洋服の色とか、作ってくれたご飯の味とか?』

『本当に、何も覚えてないです。。。』

(当時10歳だとしたら、ある程度の記憶はあるはず。

それなのに、ココまで覚えていないってことは。。。)

 

『もしかしたら、別れがあまりにツラくて、
お母さんを思い出さないように
記憶を閉じ込めてしまったとか?』

その時、またもや筋反射を伝える彼女の腕が、ぐらり。

そして、ポロポロ涙を流しながら頷きました。

『たぶん。。。』

『アナタが探し続け求めている大好きな森が、

実は亡くなったお母さんってことはない?

包み込むような、一体感と、安心感を得られる場所

それってまさに、死んだお母さんじゃないかな?

あまりに悲しくて、お母さんの記憶を消そうとしてるけど、

潜在意識はお母さんのぬくもりや温かさ、安心感を覚えている。

潜在意識がお母さんの記憶を大好きな森として置き換えたとしたら、

アナタが本当に渇望しているのは、お母さんとつながることのではないかしら?』

『(死んだ母と)どうやってつながるのですか?』

『それは、アナタ次第。

お母さんの存在自体がココになくても、

お母さんのエネルギーは存在してて、

いつでも、どこでもつながれる。

子供の頃に、お母さんとつながることをヤメてしまったけど、

お母さんのエネルギーは近くでアナタを守ってくれていたはず。

そんなお母さんのエネルギーとつながる;

つまり、感じると決めてみたらどうかしら?』

その彼女が頷きながら、どうしたらいいかと聞くので、

まず目を閉じてもらいました。

『お母さんが今、アナタの目の前にいるとしたら、

アナタになんて話しかけると思う?

そして、アナタはなんて、お母さんに話しかける?』

 

(寂しいけど、悲しいけど、勇気を出して、

こんなふうにお母さんと向き合ってみて。

そうすれば、少しずつお母さんのエネルギーと

つながることができるよ。)

その日のセッションの目標は、

”(死んだ)お母さん(のエネルギー)とつながる”

となりました。

鍼治療をする間、悲しみと肺の関係について聞いてみました。

『東洋医学では悲しみがすぎると肺が弱くなるって知ってる?
『そのせいかしら。背中を丸める癖があるんです。

その癖で背中と首がこわばるって分かっているのに。。。』

背中と首の痛みが、悲しみと肺から来ていることに、

彼女自身が気づいた今、

痛みから開放される日も近いでしょう。

こんなふうに、原因の後ろにある”ココロの傷”を探っていくと、

抱えている問題がスルスルっと解決するものです。

これと全く同様に。。。。

私たちはとかく、

”欲しいもの(探しもの)=望んでいるもの”と思いがちですが、

はたして本当にそうなのでしょうか。

探しものを通して、何を本当に求めているかが分かると、

その探しものは単なる幻想であることに気づきます。

欲しいものが手に入らなくて疲れたときは、

一度、心の底で渇望しているものはなにか、
掘り下げるといいかもしれません。

もしかして、それは”幻想”にすぎず、

アナタのココロが本当に求めているものは、

もう目の前にあるのかもしれませんね。

アナタの探しものはなんですか?

癒しの鍼灸師、まちむら尚美でした。

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